清流劇場+大阪ドイツ文化センター共催事業
大阪ドイツ文化センター設立50周年記念
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驚きは、人間の到達できる最も高みである。(ゲーテ)
Das Höchste, wozu der Mensch gelangen kann, ist das Erstaunen. (Goethe)
ゲーテが数々の偉業を残した背景には、新しいモノや未知なるモノへの好奇心があったように思われます。
その好奇心の赴く先は、言葉であったり、文化であったり、自然科学であったりしたわけです。
私たちもゲーテの人物像に迫りながら、様々なことに驚き、自分を豊かにする時間を過ごしたいと思います。
「外国語を知らない者は自分の母語についても知らない」。ゲーテの言葉です。学生時代、英語に苦労したボクとしては、『何てヒドイことを言うんや…。英語は喋られへんけど、日本語は喋れるわい』と、思ったものでした。でも、時が経ち、どうやらこの言葉の持つ意味は別にあるように思えてきました。
「なまじ、日本語が流暢に話せているからといって、それは本当に日本語が出来ることになるのだろうか? ボクは本当に日本語を理解出来ているのだろうか?」という問いです。「自分の母語を客観視出来ているか?」という問いかけです。そのためには、「外」から自分の母語を見つめる必要があるんじゃないのか?ということを、ゲーテは言いたかったのではないかと、ボクは解釈しています。ボクはボクの言葉を客観視できているのか? …もう少し解釈を広げて、ボクはボクの「演劇という表現活動」を客観視出来ているのか?あぁ…頭が痛いです。「もっと、面白い芝居を!」って思いながら、日々過ごしているワケですが、そうそう、うまくはいきません。
あ、でも、ゲーテの最期の言葉は、「もっと光りを!」でしたね。なかなか、人生はうまくいきません。だったら、せめて面白い人生になるようにしたいと思います。
そして、今回のワークショップが、参加される皆さん一人一人にとって、「面白い人生」を過ごすためのちょっとしたヒントを見つけられる場にしたいと思います。
清流劇場 田中孝弥 |
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