2009年02月公演 『モザイク』
[芸術文化振興基金助成事業・芸術創造館マンスリーシアター(主催/大阪市)]
日時
2009年2月18日(水) 19:30
2月19日(木) 19:30
2月20日(金) 19:30
2月21日(土) 15:00 / 19:30
2月22日(日) 15:00
場所 大阪市立芸術創造館
料金 前売:3,500円
当日:3,800円
出演
出演: 船戸香里
魔瑠(遊気舎)
や乃えいじ(PM/飛ぶ教室)
西田政彦(遊気舎)
イシダトウショウ
全リンダ(
仲里玲央
山崎義史
Sascha Berner
松下城支
瀬口昌生

スタッフ
作・演出 田中孝弥
演出助手
Sascha Berner
舞台美術 内山勉
音楽 渡邊崇
音響 とんかつ
照明 岩村原太
宣伝美術 天音比佐・松本ユウコ
舞台写真 石川隆三
制作協力 飯村登史佳・尾崎雅久
企画・制作 清流劇場
【田中のささやき】
日頃からボクと仲良くしてくださっている人生の先輩にYさんという方がいる。この方、ズングリムックリで容姿は『笑ゥせぇるすまん』みたいなのだが、とても優しい方である。無理難題を人から押しつけられても、大抵のことはイヤと言わずに黙々とやってのけられる。最初は単に「断るのが下手なのかな」と思ったが、そうではない。生き方に深い信念があるのだ。
そのYさんに先日言われたのだが、「歪んだ制度の中に身を置いて生きているのだから、歪んで生きていく自分に腹をくくれ」という言葉である。言葉だけを聞けば、「どうせ汚い世の中なんだ。テメエもワルになれ」と、とれなくもない。
しかし、そうではないのだ。ボクはどこかで「自分だけは清廉潔白な場所に身を置こう」とうぬぼれていて、そこを指摘されたのである。つまり、容赦ない社会の中で否応なく歪んでいくはずなのに、「どうしてそう自分の手を汚すことに恐れるんだ」ということなのだ。「ホントにそうだな」と思うのである。「痛いけれど、ホントにそうだ」と思うのである。
ひょっとするとYさんは、「俺の手もすっかり汚れちまったな」と思っておられるのかもしれない。しかし、幾度も激しい葛藤や自己矛盾に直面し、それを乗り越えられてきたからこそ、Yさんは優しい心の持ち主で、今日もまた困った人たちがYさんの周りにやってくるのだと思う。
今回の公演は、汚れた手をモチーフに物語を紡いでみようと思います。ご期待ください。